心理的なED治療
心理的なED治療とは、心因性EDの治療に用いられる心理療法のことで、一般的にはカウンセリングなどがよく用いられています。
心因性EDは、身体的にはまったく問題がないのに、性交渉へのプレッシャーや過去のトラウマなどが原因で起きるEDのことで、中には自慰行為ではちゃんと射精できるのに、女性との性交渉では射精できない、あるいは勃起しないという膣内射精障害といった病気もあります。
このページでは心因性EDを治療する心理的ED治療について、ご紹介していきます。
心理療法(サイコセラピー)によるED治療
心理療法によるED治療でもっとも用いられるのは、カウンセリングです。
悩みを抱える患者さんに対し、専門のカウンセラーが悩みを聞き、お互いに力をあわせてその解決方法を探ったり、アドバイスを与えていき、最終的には悩みを解決して行きます。
EDなどの性の悩みはなかなか他人に打ち明けられず、一人で悩んでしまうことが多いので、悩みを打ち明けるだけでも治療効果はあり、カウンセラーに悩みを話すだけで、EDが治ってしまった、という例もあるようです。
このカウンセリングには、以下のような手法があります。
受容
患者さんの悩み、考えを受け入れ同じ考えを持ち、患者さんの世界に入り込むことです。
悩みを共有し、患者さんの考えを肯定することが必要とされています。
繰り返し(言い換え)
患者さんから聞いたことを繰り返し言うことにより、患者さんの自問自答を促します。
これにより、患者さんは自分の考えを理解してもらえたと感じるそうです。
明確化
患者さんの潜在意識を汲み取り、カウンセラーがそれを声に出して言うことにより、患者さんの考えを明確にします。
支持
患者さんの考えを支持することにより、患者さんの自己受容を促進します。
ただし、相づち的な単なる支持ではなく、カウンセラーからの理論的な話や、類似事例、個人体験などを基にした話が必要です。そのような具体的な支持があって、初めて患者さんからの信頼が得られるのです。
質問
患者さんにいろいろ質問をすることにより、情報収集、リレーション作り、患者さんに考えさせる時間を与えるといった効果があるそうです。
再教育
特に若年層に多く見られるのが誤った性知識、女性に対する誤った考え方によるEDです。
よく言われるのが、自分の性器のサイズ、形状、色などのコンプレックスや、包茎、早漏などの誤った知識などです。
これら、誤った知識によるEDには、専門知識を持った人による再教育が必要です。再教育により、コンプレックスなどがなくなり、EDが回復するそうです。
うつ(鬱)
EDの原因のひとつに「うつ」があります。
うつによる無気力感が、性欲の減退につながり、ED・勃起不全となることもあります。
このような「うつ」によるEDは、「うつ」の治療をまず行うことが必要で、うつが回復すれば自然とEDも回復します。
ノン・エレクト法
ノン・エレクト法は、性交渉時におけるEDへの不安や過去の失敗事例への恐怖、プレッシャーによるEDなどの治療方法のひとつです。
性交渉を行うとき、パートナーからあえて勃起させなくても良いという指示を出してもらい、精神的プレッシャーから開放したうえで、男性器の感覚的トレーニングを行います。
パートナーとは、普通の愛撫を行い、不完全な勃起状態でも陰茎をパートナーの性器に挿入します。
ただし、ピストン運動は行いません。
このようなトレーニングを続けていくうちに、勃起や挿入に対する強迫観念が薄まり、正常な性交渉ができるようになるそうです。
このトレーニング方法は、パートナーの協力が非常に重要なポイントです。
パートナーは不完全な状態で性交渉を終えますので、どうしても不満・フラストレーションが多くなります。
しかし、男性のED治療のためと、割り切って我慢してもらえる、信頼関係が必要となるトレーニング方法です。
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